一目均衡表は、投資業界の中でも珍しい日本で発表・考案されたテクニカル指標の1つです。
一目均衡表の考案者でもある細田悟一氏は、都新聞に株式・商品市場担当記者として勤め、商況部長として活躍された人物であります。そして、1936年に一目山人(いちもくさんじん)というペンネームで一目均衡表を発表しました。
海外のFXトレーダーからも「Ichimoku」と親しまれ、「ローソク足チャート」と同じく日本発祥のテクニカル指標として世界中で使用されている一目均衡表ですが、一目均衡表は非常に奥が深く、日本でも一目均衡表を熟知している投資家はわずか数名しかいないと言われています。
ただ、FXで一目均衡表を取引に使うのはあくまで利益を得るためです。
必要以上に詳しくなる事もないと思いますが、相場の状況判断や売買シグナルなど基本的な事だけでも取引に活かして利益を出すことは十分可能です。
今回はそんな日本で生まれた世界中で人気のテクニカル分析の指標「一目均衡表」についての基本的なポイントと取引で活かすためのポイントを解説していきます。
細田 悟一(ほそだ ごいち)
都新聞に株式・商品市場担当記者として勤め、商況部長として活躍する。1936年、7年の歳月と延べ2000人の人手をかけた成果である新東転換線(後の一目均衡表)を発表する。記者業の傍ら日本証券新聞等に寄稿し、退職後も評論活動を続ける。
戦後になってペンネームを「一目山人(いちもくさんじん)」と称し、一目均衡表の名称はこれに由来。
引用元:Wikipedia
一目均衡表とは?日本発祥の人気テクニカル指標
一目均衡表は5つの線で描かれ、他のテクニカル指標と違い唯一ローソク足(価格)の先に線が表示されています。
冒頭でも述べたように、一目均衡表は一目山人(細田吾一)氏が考案し、発表した純国産のテクニカル指標になります。一目均衡表は「波動」「時間」「水準」を総合的に取り入れた指標で、相場のバランスを視覚的にも捉えやすい事から多くのFXトレーダーから親しまれています。
また、他のテクニカル分析とは異なり、価格の先に値動きを予測するために役立つ線が2本(転換線と基準線)表示されていることも異色と言えます。
時間分析を主体とし、波動分析にまで及ぶ一目均衡表は、まだチャートなどの売買ツールがなかった手書き時から考案されており、非常に奥が深いテクニカル指標になっています。
利益を発生させる以外を目的と考えるなら、一目均衡表ほど網羅することが難しい指標もないでしょう。
一目均衡表の5つで構成された線の見方
一目均衡表は5つ線が表示されていますので、一見ごちゃごちゃしたチャートに見えるかもしれませんが、1つ1つの役割を理解して使いこなせるようになれば、値動きを予測するうえでは非常に役に立ちます。
一目均衡表は価格(ローソク足)とともに5本の線が描かれていきます。
- 基準線(赤線)
- 転換線(緑線)
- 先行スパン1(オレンジ線)
- 先行スパン2(青線)
- 遅行スパン(ピンク線)
それぞれ描かれている5つ線の役割、見方は異なりますが、難しいわけではありません。一目山人本人は日足のみで利用すべきテクニカル指標と言っていますが、現在ではどのような期間の足でも利用されています。
「基準線」は最も基準になる線
基準線は一目均衡表を見るうえで最も基準になる線で、過去26日間の高値と安値の中間である半値の値になります。
例えば、過去26日間の高値が200円、安値が100円だとすると、その半値に当たる150円が基準線の値になります。
上記の画像を見て分けるように、転換線(赤色)よりも期間が長く設定されている影響で遅れて描かれ、移動平均線と同じ線(効果)と考えて問題ありません。
その移動平均線の特徴と同じように、価格が一目均衡表の基準線付近に近くなると反発する動きを見せたりします。
「転換線」は分析の基礎になる線
転換線は一目均衡表の5つの線の中で最も価格に反応するのが早く、分析の基礎となる線とも言われています。
短期的な値動きを表示しやすく、トレンド(相場の流れ)を予測することが転換線を使うことで掴みやすくなります。当日を含め、過去9日間の高値と過去9日間の安値の平均の値が転換線です。
基準線と同様、転換線は短期の移動平均線という見方で問題ありません。
転換線が基準線を上抜ける、あるいは下抜けるといった2本以上移動平均線を表示させることで起こるゴールデンクロス・デットクロスも、一目均衡表の転換線と基準線の2本の線を使うことで売買サインとして判断することが可能になります。
「先行スパン1」は買い勢力を表す未来に描かれる線
ここからが一目均衡表とほかのテクニカル指標の異なるところです。
先行スパン1は、基準線と転換線の半値を26日(ローソク足26本)先に先行して描かれています。
価格の先に表示されるため、視覚的に捉えやすく、買い勢と売り勢のどちらが優勢なのかひと目で分かるほか、先行スパン1が先行スパン2の上に位置している場合には買い(ロング)が優勢で、先行スパン1と先行スパン2に囲まれた部分である雲の色も上にある先行スパン1の色に合わせて表示されます。
先行スパン1が先行スパン2よりも上に位置している場合には、価格が先行スパン1に近づくと大きく買い戻されることもあるため反発する動きを見せたり、先行スパン1と先行スパン2に挟まれた部分である雲の間に価格が収まると値動きの進みが遅くなる、再度上昇するといった特徴があります。
「先行スパン2」は売り勢力を表す未来に描かれる線
先行スパン2も先行スパン1と同様、26日(ローソク足26本)先に先行して描かれます。
26日先に先行して表示されますが、先行スパン1とは違い、過去52日間の高値と安値の半分の値が先行スパン2になります。
価格の先に表示されるため、視覚的に捉えやすく、買い勢と売り勢のどちらが優勢なのかひと目で分かるほか、先行スパン2が先行スパン1の上に位置している場合には売り(ショート)が優勢で、先行スパン2と先行スパン1の隙間である雲の色も上にある先行スパン2の色に合わせて表示されます。
先行スパン2が先行スパン1よりも上に位置している場合には、価格が先行スパン2に近づくと大きく売い戻されることもあるため反発したり、隙間である雲の間に価格が収まると値動きの進みが遅くなったり、再度下降するといった動きをみせることもあります。
「遅行スパン(遅行線)」は26日前の売買結果
遅行線は至って単純で、当日を含めた26日前の価格を遡って描いたものです。
遅行線は当日の価格と26日前の価格を比較しているだけなので、26日前に売買していれば利益になっていたのか、損失になっていたのかが分かるため、「買い」か「売り」のタイミングを計る場合に確認します。
簡単にいえば、26日前の投資達の損益がひと目で分かる判断材料ということになります。
遅行スパンが為替レートを抜いた場合を「上昇好転(買い)」逆に下回った場合には「下降逆転(売り)」と判断することもできます。
相場の大きな転換を示すとされているので、一目山人は一目均衡表のなかでは最も重要な線と述べています。
一目均衡表の計算式と設定
基準線 | 過去26日間の高値と安値の平均値(半値)『(26日分高値+26日分安値)÷2』 |
転換線 | 過去9日間の高値と安値の平均値(半値)『(9日分高値+9日分安値)÷2』 |
先行スパン1 | 基準線と転換線の中値を26日先行して表示 |
先行スパン2 | 52日間の高値と安値を平均化して26日先行して表示 |
遅行スパン(遅行線) | 当日の終値を26日遡って表示 |
雲 | 先行スパンの間に表示され、抵抗と値動きの大きさを表示 |
一目均衡表で使われている計算式は非常に簡単です。
5つの線が表示されていますが、高値や安値などを足して割るという単純なものだったりと複雑な計算が必要なものはありません。
また、上記の図のように一覧で確認してみると気づくと思いますが、一目均衡表は半値が重要性を帯びて考えられています。設定についても数値はきちんと理由があって決められているため、変更することはオススメしません。
一目均衡表の計算式などをわざわざ覚える必要はありませんが、これら5つの線を利用して抵抗線や支持線、トレンドの転換を図るということを理解しておきましょう。
一目均衡表の使い方
一目均衡表の使い方は、「転換線」「基準線」を基調とした売買サイン、「先行スパン1」「先行スパン2」から買い勢・売り勢の方向性を確認して狙う方法。
そして、遅行スパンで売買タイミングを判断したり、一目均衡表の5本の線の状態からロング勢が優勢なのか、ショート勢が優勢なのかという状況を把握して売買を決めるなど様々です。
一目均衡表で描かれる5本の線がどの位置にあるのかで大きく売買判断が異なりますが、どのような使い方をすることで「買いサイン」「売りサイン」として売買することができるのか?一目均衡表を売買で利用するための使い方を紹介したいと思います。
基準線と転換線のクロスによる売買サイン
移動平均線の使い方でゴールデンクロス・デットクロスという売買サインとを紹介しましたが、一目均衡表の「転換線」と「基準線」は、簡単にいえば期間が短い移動平均線と期間が長い移動平均線なため、同じように売買サインとして使うことができます。
上記の画像のように「転換線」が「基準線」を上抜けた場合は、ゴールデンクロスと同じで買いサインになります。逆に「転換線」が「基準線」を下抜けた場合にはデットクロスと同じで売りサインです。
ただ、移動平均線のゴールデンクロス・デットクロス同様、売買サインにはダマシがあるので注意しておきましょう。
使い際にはオシレーター系の指標などと合わせて使うことが、ダマシを回避して売買サインの精度を上げるのに一役買います。
ローソク足が抵抗線(雲)を上抜けた・下抜けたとき
価格(ローソク足)が、先行スパン1と先行スパン2の隙間である「雲」を上抜けた、あるいは下抜けた場合も強い買いや売りのサインとして知られています。
「雲」の中で価格が推移している場合には、値動きが鈍くなる傾向が多いため、ローソク足が超えた場合には勢いが増してさらに上昇、下降することがあります。逆に雲で力尽きて一気に価格が下落するといった動きもあり、注意が必要です。
一目均衡表の使い方に慣れた投資家は、「雲」の大きさや「雲」とローソク足のより細かい位置から状況を把握して、売買を行うトレーダーも存在しています。
あくまで、雲を上抜けた・下抜けた場合の売買サインは基本ということを理解しておきましょう。
ダマシのように「雲」を抜けてから反転を起こす場合もありますので、遅行スパンで売買タイミングを見極めて使うようにしてください。
遅行スパンがローソク足を上抜けた・下抜けたとき
上記画像ではピンクの螺旋が遅行スパンになりますが、遅行スパンは「買い」か「売り」かのタイミングを計る場合に使います。
遅行スパンは当日終値を含み26日前を遡って描かれるというシンプルなものですが、見方としてはローソク足を上回ると強気相場、遅行スパンがローソク足が下回る際には弱気相場への転換が示される言われています。
また、売買タイミング計る方法は上記と同じで遅行線が価格を上抜いた場合を「好転」と呼び、買いのタイミングだと判断します。逆に遅行線が価格を下抜けた場合には「逆転」と言い、売りのタイミングだと一目均衡表では判断して使われます。
そして、先程紹介した雲に影響を受けることもあり、遅行スパンが雲を突破すると上昇トレンド入りが予測されますが、雲の上値(遅行スパン2)を抑えられる相場では、上値の重さを表すとされています。
そして、遅行スパンが雲を下抜ける場面では弱気相場ということで、下降トレンド入りと予想できます。雲に下支えされる相場では下値の硬さを表すと言われ、遅行スパンの位置からも相場の転換や状況把握を確認することができます。
一目均衡表で強い「買い」「売り」サイン
一目均衡表は他にテクニカル指標同様、売買サインが発生することはもちろんですが、何より他と異なるところが相場状況を把握する方法に長けている点です。
相場状況の確認というのは非常に難しく、投資家によっては非常に意見が別れます。しかし、一目均衡表は価格の先に線が描かれる先行スパン1と先行スパン2に加えて、タイミングを見極めるための遅行スパンと他の指標にはない特色があります。
転換線と基準線は移動平均線と同じ役割になるので、基準線と転換線の代わりに移動平均線を表示させている投資家もいますが、それでも値動きの状況を把握して予測するに適した指標として5つの線がワンセットになっているのは、万能型の指標だといえるでしょう。
相場状況の把握は人よって異なることが多いですが、一目均衡表を利用した把握方法や売買方法というのはいくつものパターンがあり、そのパターンを知ることで迷うことなく瞬時に把握することができるようになります。
迷うことなく相場状況を把握するためにも、あなたも一目均衡表を使ったチャートパターンの形成を覚えておきましょう。
強い上昇トレンド? 買いシグナルを表す「三役好転」
「三役好転」はその名前の通り、3つの条件から成り立つ一目均衡表が表す強い上昇の兆しを見せるチャートパターンであり、買いシグナルでもあります。
- 転換線が基準線を上回っている
- 遅行スパンがローソク足(価格)より上に位置している
- 現在の価格が抵抗線(雲)を上回る
以上3つの条件が揃うことを一目均衡表では「三役好転」と呼び、強い買いのシグナルと考えられています。簡単にいってしまえば、一目均衡表で表示されている線がすべて買い優勢を表している状態です。
一目均衡表で「三役好転」が行った際には、強い上昇トレンドになっているということですので、買いポジションを中心として取引で戦略を組み立てましょう。
もちろん、その売買を行うまえに価格がどの水準まで下落したら反対売買を行うのか、という目処も一目均衡表で再分析して考えておきましょう。
ポジションを仕舞う目安の例
強い下降トレンド? 売りシグナルを表す「三役逆転」
「三役逆転」は「三役好転」とは逆に、一目均衡表の線が売り優勢を表した状態です。
これは一目均衡表が表す強い下降の兆しを見せるチャートパターンであり、売りシグナルでもあります。
- 転換線が基準線を下回っている
- 遅行スパンがローソク足(価格)より下に位置している
- 現在の価格が抵抗線(雲)を下回る
上記3つの条件が揃った場合には、売りポジションを中心として売買戦略を考える必要があります。
ナンピンなどの方法で考える投資家もいますが、含み損を抱えながらトレンドに逆らいながら行う売買戦略は投資家のメンタルに非常に負荷を抱えますし、何より三役逆転のような強い下降トレンドが発生している場合には悪手になるので注意しておきましょう。
一目均衡表で取り入れられている3つの理論
一目均衡表には、「時間論」「波動論」「水準論」というものがあります。
それぞれの理論を取り入れた一目均衡表は、3つの理論を取り入れる過程で線が5つ表示されていますが、トレンドフォロー系のテクニカル指標に位置しているオールラウンダーのような万能型の指標としても見られています。
時間論
一目均衡表で取り入れられている「時間論」の基本を知るためには、基本数値という考え方を知っておかなくてはいけません。
テクニカル分析では統計学や黄金率などの様々な数字が登場しますが、移動平均線では5・10・20・といった数字。フィボナッチでは3・5・8・13・21といった数字と0.618 という数字が出てきます。
そして、一目均衡表には基本数値と呼ばれる数字があります。
一目均衡表で予め使われている9・17・26の3つの数字を単純基本数値と呼び、9を2倍して1を引いたものが17。9を3倍して2を引いたものが26になります。
数字を引く理由は、9日上げて9日下げた場合の最初の安値から高値の9日と数え、高値から最後の安値を9日と数えます。
つまり、高値は同じ日を二度数えているため、重複した1日分を引くようにしているわけです。
この単純基本数値を組み合わせる数値として33・42・52・65・76がありmこれらのことを複合数位といいます。
相場における基本数値
9を一節、17を二節、26を三節としており、また、三節は一期とされています。 三期で一巡(=76)、三巡で一環(=226)、三環で一巡環(=676)です。
- 上昇相場:
最初の一波動を一節(9日)、中間の押し目と最後の一波動と大底からの一波動を二節(17日)を基本数値とされています。波動は長くても129日か172日で転換すると考えられています。- 下落相場:
第一波動を33日とし、一節、二節は一時的な止まり値や中間の戻り値で出現することが多いとされています。
波動論
FXの取引で波動論を聞いたことがある人の中には、エリオット波動論を思い浮かべるかもしれませんが、一目均衡表の基本原理の1つである波動は3つです。
- 上昇のみ・下落のみの「I波動」
- 上昇下落・下落上昇の「V波動」
- 上昇下落上昇・下落上昇下落「N波動」
一目均衡表で値動きは、I波動・V波動になり、最終的にはN波動になると考えられています。
上昇し始めた値動きは、N波動が完成するまでは下落に転じることなく、下落し始めた価格がN波動として完成するまで上昇に転じないという考え方です。
水準論
水準論は値幅観測論とも呼ばれており、FXでは価格の目標値を計算するときに使われています。
すべて網羅しようとするのは時間もかかってしまいますし、理解が及ばいない人も多くなるのと思いますので代表的な4つを紹介したいと思います。
V計算値
B+(B-C)
BからCへと押し上げた分の倍上昇。
N計算値
C+(B-A)
AからBへ上昇した後のボトムCから同じ分だけ上昇。
E計算値
B+(B-A)
AからBへ上昇後、C(A~Bまでの半値など)まで下落した後、AからBの上昇ぶんだけBに乗せる。
NT計算値
C+(C-A)
AからBへの上昇後、Cまで下落。その後にAとCの幅だけCに乗せる。
FX初心者が一目均衡表を使う際の注意点
一目均衡表の説明と売買サイン等を解説しましたが、一目均衡表にも弱点が存在します。
FXで取引するにあたって、相場環境の把握や売買タイミングなど良いところを全て詰め込んだようなテクニカル指標ですが、一目均衡表にもメリットだけではなく、デメリットもあります。
良いところばかりに目を向けるのではなく、次は一目均衡表の弱点とも呼べる部分を見ていきたいと思います。
売買サインに潜む「ダマシの多さ」
一目均衡表にも移動平均線やストキャスティクスなど、テクニカル指標で発生する「ダマシ」が存在します。
移動平均線を復数表示させ、短期が長期を上抜け(下抜け)た場合のゴールデンクロス(デットクロス)は有名ですが、一目均衡表の転換線と基準線も移動平均線と変わらないため、同じように「ダマシ」が発生します。
移動平均線や他のテクニカル指標と異なり、一目均衡表は期間を変更して「ダマシ」を防ごうとすると、本来の使い方と異なる方法になるためオススメしません。しかし、移動平均線と変わらないため、基準線と転換線を消して代わりに任意の期間を設定した移動平均線を2本表示させる投資家もいます。
売買シグナルとしては遅い
一目均衡表の強い買いを示す三役好転や強い売りを表す三役逆転、そして、転換線と基準線のゴールデンクロスやデットクロスといった売買シグナルは遅くなりがちだという弱点があります。
また、トレンドの転換の判断しずらい際には上げ渋ったり、下げ渋ったりとしてしまうような中途半端な値動きに対して売買サインを迷うことが多く、エントリー判断の際には決定打に欠けてしまう場合があります。
この売買サインや遅行スパンだけでは補いきれない売買タイミングをカバーするためにも、一目均衡表と組み合わせとしてRSIやストキャスティクスのようなオシレーター系のテクニカル指標と合わせて分析を行うようにしましょう。
オシレーター系の指標とは?
一目均衡表はFXで利益を出せる指標なのか?
一目均衡表をFXで使っている投資家は非常に多いですが、初心者にとっては少しだけ難易度が高いテクニカル指標です。
しかし、今回の記事で紹介したように相場の状況把握は視覚的に見やすく、理解してしまえば扱い自体は難しいものではありません。
- 強気・弱気といった相場全体の流れを把握しやすい
- 相場の転換ポイントを見るに役立つ
- 売買タイミングの見極め
- 「三役好転」「三役逆転」のような線の位置から判断も可能
- 移動平均線のようなシンプルな売買サイン
- 先行スパン1と先行スパン2の隙間(雲)がレジスタンス、サポートラインになる
- 雲の上にあるのか、下にあるのかでひと目でトレンドの把握が可能
基本的なことだけでも、一目均衡表の5つの線から相場状況を読み取れる事が多く、FXで利用するにあたっても利益追求に役立つテクニカル指標です。
ただ、どんなテクニカル指標にも弱点があるように、オシレーター系の指標と組み合わせて取引戦略を考えるようにしてください。
他のテクニカル分析と同じように分析次第で勝てる人もいれば、負ける人も存在します。
同じ指標を使っても投資家によって勝率が変化するように、あなたの使い方次第で一目均衡表のメリットを大きくFXで活用することもできれば、逆にあまりメリットを活かした取引できずにデメリットの方が大きくなってしまうこともあるかもしれません。
一目均衡表のメリットをうまく使えるようになるためにも、少しずつ理解を深めて、まずは取引に活かせるように触れていきましょう。
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