FXとはどんなもので、どんな人がやっているのでしょうか?
儲かるという話を聞いたりすることもあれば、大損をしたという話も耳にすることもあるでしょう。しかし、これから始める初心者からするとFX自体がどういった投資なのか疑問も多く、仕組みやなぜ利益が上がるのかすら分かっていないという人も投資経験のない素人からするとイメージが湧きづらいと思います。
今回はFXという投資がどんなもので、最低限知っておく必要がある仕組みを解説していこうと思います。
FXってどんな投資? 通貨売買で得る利益の仕組み
FXとは外国為替証拠金取引とも呼ばれている異なる国の通貨を売買する投資です。
不動産投資や株式投資などと同様に「お金を働かせる」方法の1つになりますが、「お金を働かせる」とは1時間で働いた分の賃金をもらう時給のようなアルバイトではなく、お金の持つ価値を利用してお金を稼ぐ方法のことになります。
銀行の金融商品である外貨預金に近く、銀行に預金を預けておくのではなく投資家として自ら資金を運用していく形がFXです。
FXは「Foreign eXchange」、つまり「foreign=外国の」「exchange=交換・両替」で、ドル(USD)や円(JPY)などの為替市場で取引される「通貨」をベースにした金融商品のことを指しています。
FXとは異なる通貨売買の価格差で利益を狙う取引
FXでは、外国為替のレート(価格)が上がると予測するなら買い、価格が上がったら売ることで上がった分の差額が利益になります。
逆に価格が下がると予測するなら売り、価格が下がったところで買い戻しても差額が生じるので利益になります。
日常の感覚として、値段が下がるというのは売れ残りで人気がないなどの悪いイメージを持っている人もいるかもしれませんが、FXではそうではありません。
FXではレート(価格)が上がったか下がったのかは根本的な問題ではなく、どれだけ価格が動いたのかということが最も重要になります。
株式投資や不動産投資では基本的に価格が上がるという将来的な見込みがなければ、投資対象にしても損失を発生する可能性が高くなります。しかし、FXでは差額で利益を得ることができるので最初は売ってその後に買い戻す、ということように投資通貨の値段(レート)が下がったとしても利益が出せるわけです。
「売って買い戻す」つまりは「持っていないものを売る」という考え方は他の投資や日常生活といった身近な取引でみられるものではないのでイメージしずらいかもしれませんが、差額で利益を出すFXではとても大事なことですので覚えておきましょう。
FXではたった1円の値動きで大きな利益!?
FXでは差額が大きければ大きいほど利益になると先程お伝えしました。
しかし、この価格差については実際に為替の値動きをみた方が分かりやすいでしょう。
上記のチャート画面で1円動いています。
先程の説明でいうのであれば、「持っていないものを売って買い戻す」ケースになります。
この値動きでは1円の差額になりますが、FXでは1円でも1円未満の50銭といった少ない価格差でも利益になります。1円以下の金額は日本では「銭(せん)」という呼び方をしますが、この単位を使うことは今はほとんどないので馴染みがない人も多いでしょう。
FXでは基本的に価格(レート)のことをpips(ピプス)といった言い方をします。
通貨によっては日本の「銭」で表すことが難しくなるため、「pips」で表す方が損益をどれぐらい題しているのか分かりやすく通例になっています。
1円は100pips、1円以下の50銭などは50pips、それ以下の5銭は5pispといったように日本円での1円未満の金額もFXでの表記なら簡単に差額を表すことができます。
- 1円の差額→100pips
- 10銭の差額→10pips
- 1銭の差額→1pips
FXでは通貨売買なので為替市場のよる値動きの観察していく必要があります。
普段であれば1円以下の金額など目にする機会はありませんが、私達が普段気にしていないだけでお金の価値というのは1円以下でも常に変化しています。
1円以下で普段は値動きが上下することが多いため、FXの世界では短時間に1円動くだけでも非常に大きな値動きがあったと捉えられ、相場状況を動かす要因が何かあったではと投資家は疑い分析をするぐらいたったの1円がFXの世界では大きな利益を生むほどの値動きなのです。
少ない資金「レバレッジ」で大きな利益を出せる
FXの最大の魅力の1つとして少ない資金でも大きい利益を発生させることができます。
それは、レバレッジと呼ばれる預けている資金(証拠金)に対して25倍(国内)〜1000倍(海外)までの資金での取引をすることができます。つまり、仮に資金が10万円だったとしても250万〜1億円の取引が可能なのです。
勿論、損失を出してしまうこともありますが、FXにはロスカット(損切り)と呼ばれる資金が一定の割合を下回った場合には強制的に途中決算されるようになっているため、借金を背負うというようなことはありません。
投資経験のない素人の中には「大きな損失を出すと借金になるんじゃないか….」
という不安を抱えている人も多くいるようですが、取引で発生した大きな損失を投資家が負担することになると一時的に証券会社が損失を背負うわけですから、当然多くの人がそのような損失の連続だと証券会社側が倒産するリスクが非常に大きくなります。
証券会社が大きなリスクを負わないためにも、投資家が資金を守るためにも強制的に取引を終了させる仕組みがあるので安心して取引することができるはずです。
FXと株式投資の違いとは?
FXと並ぶ人気な投資の1つに株式投資があります。
株式投資と違いとはどんなものでしょうか。
どちらも価格差狙って相場で取引を行いますし、お金を働かせるという意味では同じです。
大きな違いは投資先がFXとは違い通貨ではなく企業だということです。FXの場合はその国の景気などの経済状況により通貨の価値が決まり、その価格を予測して投資します。しかし、株式投資の場合は企業価値に投資をするので、企業の業績が上がれば利益になるわけです。
そのため、価格が下がったら割安と考えて買おうとする人が多くなり、価格が下がるなら更に下がると考えて「売る」という取引から差額を狙うFXとは考え方が異なります。これは現物取引である株と投機取引による違いです。
違いを意識しないで株取引と同じように取引を行うと大きな損失になりやすいので気をつけておきましょう。
FXと違い株式投資は投資対象が多い
FXと違い株式投資は、投資先が企業になるので投資対象が多く選択が簡単というわけではありません。
通貨を選択するFXであれば初心者向きの通貨ペアを選ぶことができますが、株式投資の場合は銘柄数が数千にも及び、この膨大な数の銘柄から選択するのは始めたばかりの初心者にとってはかなり難しい作業です。
このため証券会社の勧める銘柄を買ってしまいがちになりますが、証券会社のは取引手数料が収益源になるのであなたを儲けさせるためではなく、取引を行ってもらうために紹介します。
FXの取引対象は主要通貨なら6種類だけであり、一般的に10〜20くらいと株式投資に比較すると圧倒的に少なくて済みます。FXに慣れたトレーダーの中には自分が得意な1種類だけで大きく利益を発生させる人もいます。
FXの他の投資にはない魅力
FXには他の投資にはない魅力があるからこそ、投資初心者にも人気を博しています。
先程も説明した投資対象が株式投資ほど多くないということもあり、迷うことが少ないというのも経験も知識もない初心者からすると非常に取り組みやすいはずです。
また、資金があまり多く容易できないという人でもレバレッジがあるため、少額からFXを始めることができます。
余剰資金から始めることはFXを始めるに当たって前提条件になりますが、それでも少額から資金を少しずつ大きくすることができるというのは夢が膨らみますし、お金を運用して自ら増やす体験するのは単純にお金を働かせるという意味を直に理解することができます。
FX初心者が気をつけるべきリスク
少ない資金からでも大きく増やすことができるFXですが、だからといって闇雲にエントリーして損失を出したり、全体の資金に対して見合わない取引金額で売買を行えば、あっという間に資金が底をついてしまいます。
当たり前ですが、魅力だけに目を向けていればデメリットに足元を救われる結果になりますし、経済指標などの経済要因を確認せずに急激な値動きに巻き込まれるようなことになれば、一気に損失も膨らみます。
利益になれば「運が良かった…」と片付けることができるかもしれませんが、運悪く損失になってしまえば、その運に任せた取引が癖になり、一発逆転で利益を出そうとしてしまう結果に繋がります。
そのためにも、予め1回辺りの利益と損失を決めて詳細をノート取ったり、自らの取引を振り返られる環境を作るようにしましょう。FXは投資ですが、投資に100%はありません。
だからこそ、予想外の事態になったときのために予防線を考え、対応できるようになりましょう。
楽観的に考えるのではなく、「もしもの場合」といった最低の場合を想定してFXでは少しずつ利益を出していくようにしてください。
それこそが、FXで生き残り利益を追求していける投資家に必要な考え方です。
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