FX業者で口座開設して取引を始めたひとは、9割が負けて投資の世界から退場しているという話があります。
FXがハイリスク・ハイリターンと言われるのはこのためかもしれません。
今からFXを始めようとしている段階の初心者は、テニスで例えるとはじめてラケットを持った段階。車の運転であれば教習所に入学した段階です。
この段階の人たちが世界中の参加者が頂点を目指す大会に出場できるでしょうか。また、F1レースに参戦することが可能でしょうか?と言われると「不可能」なはずです。
ビジネスでも入ったばかりの新卒社員が翌日から戦力になるとは思いません。こうした例はいくつもありますし、一般社会で考えれば常識的に判断できることが「自分のお金」が絡むと盲目的になります。
これが欲というものであり、多くのFX初心者が9割の負け組投資家へ仲間入りする最大の要因です。
このようにあなた自身が欲に対して無自覚なままでは、教習所に入学した段階の人が運転するのと同じで、口座を開いてすぐにFXで取引をしても、うまく儲けることができるはずがありませんよね。
特にFXで負ける人はみんな同じ失敗をして資金を失います。
FXでの勝ち方は十人十色ですが、負け方は共通しています。ということは、負けるセオリーを踏まなければ勝ち残る確率はとても高くなります。
今回はFXで失敗する3つの理由をお伝えしてきます。
この3つさえ抑えておけば、あなたが負ける確率をグッと下げることができますし、対策を事前に取ることが出来るようになります。
あなたが9割の負け組投資家へと仲間入りしないためにも、9割のFX投資家が失敗している事を知っておいてください。
そうしなければ、知らないという理由だけで取引する資金さえ失い、FXの世界から退場することになってしまいます。
失敗理由①FXの勉強をしない「運」任せで取引する
FXで負けている人で最も多い理由が取引に対する根拠がなく、「運」のように勝った負けたに日々を繰り返していることです。
FXは沢山勉強すれば結果が出るものではありませんが、それでも最低限取引の方法や基本的な用語は知っておくべきです。FXの舞台である為替市場は、政策・雇用・紛争・要人発言・社会情勢・金利といった投資家の売買以外にも値動きが激しくなる要因はあります。
そのような経済要因や投資家達の取引を現したチャートを読み解くことで、値動きの予測が可能になりますが、初心者や始めたばかりの素人は上がるか下がるか二者択一で勝率が50%で「運」と考えているひとも少なくありません。
それではギャンブルと同じですし、単純に「運」で勝ち負けが決まるのであれば、FXでは9割の投資家が負けているなどと言われるようになっていません。
ギャンブルになるのかは当人次第です。
FXでギャンブルをするのか投資をするのかは、明白な根拠をもとに取引を繰り返し、増やせる根拠と自信によって変化します。
多くの負けている投資家は大損をしてもその取引を繰り返してしまいます。
負けていても無意識に高い勝率が存在すると考えていることが原因ですが、この原因を意識的に感じることは非常に難しいため、「そんなことはないんだけど…」と言いつつも、気づけば勝率だけに目が行きがちになってしまう経験者も少なくありません。
明白な根拠をテクニカル分析など技術や知識によるものだと考えているようでは、まだまだ投資家ではありません。
「運」に頼るのではなく、機械のように淡々と取引を繰り返す単純作業と、その取引を行うことが利益を高い確率で発生するという確信を得て取引しなければ、不安に押しつぶされて大きな損失を抱えるプレッシャーに負けてしまいます。
そのような「運」に頼った根拠のない取引や過剰な自信を生まないためにも「投資とは何か?」を考えていかなければ、本当の意味で利益が継続することはないことを理解しておきましょう。
失敗理由②少額な元本で過剰な取引金額(Lot数)
FXにはレバレッジと呼ばれる少額でも大きな資金で取引することが可能になりますが、一攫千金や倍返しを狙って負けているひとは損失を膨らませていきます。
FX初心者は勝つ自信がない人がほとんどになりますので、最初の資金である初期投資額は少ない傾向があります。レバレッジがあるので大きな資金は必要ないということもあるのですが、レバレッジは利益も大きくなる代わりに損失も大きくなる諸刃の剣です。
少額でも大きな取引金額で取引を行うことはできますが、当然損失額も大きいため少ない証拠金(元本)では先に投資額がなくなってしまい、強制ロスカット(損切り)されてしまいます。
その結果、取引する資金がすべて溶けてしまい、取引自体を継続するのが困難になってしまう事態に発展し、少額資金を証券会社に入金しては溶かしての繰り返し。
最終的に少額投資の繰り返しで大きな資金を失うのが初心者に多い失敗談です。
資金に対して大きすぎる取引金額は、身の程を弁えないような無茶苦茶な取引になるので決して行わないようにしましょう。元本が10万円しかないのに10万通貨という取引金額=投資資金になっている人も少なくありませんし、それ以上の取引金額になっている人も少なくありません。
それではいくら勝率が高いとしても、1回の取引で大損してしまう可能性がありますので、運用資金に対して適した取引金額で無理せず利益を出せるようになりましょう。
失敗理由③欲・不安などのメンタルを抑えられない
人は誰しも良いこと(利益)があれば、記憶に強く残り、悪いこと(損失)があると忘れようとします。
これは、取引に慣れてきた投資家にとって得意な取引のパターンや苦手なパターンという型が出来上がります。その結果、あなた自身で決めた取引ルールを順次することができなかったり、取引自体を避ける傾向が発生します。
こうなってしまうと、「前回のこのチャートパターンで勝ったから」「この間これで損失が膨らんだ」というように、根拠なく記憶や感情に頼った客観性を欠いた取引を行ってしまいます。そのため、取引に対してより不安を覚えたり、欲から過剰な取引金額や取引回数になる敗因が生まれます。
記憶やメンタルといった形のないものは、特に原因として発見しづらい敗因になりますので、勝率表や取引ノートといった、あなたが行った取引を振り返ることができるものを取引と同時進行で作るようにしてください。
形がないものだからこそ、目に見える客観的なデータとして取引を蓄積します。反省を生かしてトライ&エラーを繰り返すことは、勝ち組投資家に必要な要素だと覚えておきましょう。
あなたがFXで負けないためにするべき対策
FXで勝ち続けているトレーダーは、過去の必ず少なくない損失を出しています。
これの損失は勝つために必要な勉強代と捉える必要がありますが、再起不能なほどの損失を出してしまうと取引自体を続けることができなくなりますし、出来れば少なくないで勝ち続けられるようになりたいはずです。
そのためには取引を始める初心者にとって最初は手間に感じるかもしれませんが、FXにおいて遵守するべき絶対のルールがあります。
これを最初に行えるかどうかで、大きく損をするかが決まりますし、あなた勝てるようになるかの境目にもなります。もちろん、必ず勝てるようになるというものではありませんが、それでも勝ち続けているFXトレーダーが必ずやっていることなので、あなたも初心者のうちから取り入れるようにしましょう。
負けた金額を見るのではなく%(パーセンテージ)に着目する
FXでの勝ち負けを勝率で見るというのは決して悪いことではありません。
しかし、FXは勝率が10%でも利益を出すことができますし、勝率自体は50%未満で安定しているトレーダーは多く存在しています。
つまり、ある一定期間における取引の勝率よりも、利益率のほうが遥かに大切だということです。
バルサラの破産確率でFXで資金を失う確率を過去の記事で紹介しましたが、単純に勝率が60%で損失よりも利益を1.8倍出していればFXで資金を失う確率は0%です。
勝率が低くても利益を出すのであれば、ある程度のまとまった資金が必要になるため、上級者向けの手法に限られてしまいますので、まずFX初心者のひとは損失より利益を1.8倍出すこと考えなくてはいけません。
これはどういう事かというと、取引を行うまえに予め損失額と利益額を決めて取引を始めるということです。
こうすることで、急激な為替レートの変動や欲によって過剰な取引をしてしまうのを防ぐことができます。
FXには指値や逆指値といった投資戦略の幅を広げる取引方法があります。利益額と損失額を予め決めておけば、損益が確定するまでは取引をしなくてもいいため、取引回数が過剰な人は自然と無駄な取引を避けることができます。
そして、あなた自身が60%の勝率を維持するために必要な利益額と損失額(利益を大きく狙いすぎると難易度が上がる)も、取引のなかで掴むことができるため、経験として次の取引に活かすことができるはずです。
つまり、取引を始める前に予め発生する損益を決めておけば、取引回数が必要最低限になり、今のあなたに実現可能な利益を発生させることができます。
取引全体を俯瞰してみれる%(パーセンテージ)を意識して取引を行うことで、単純な計算に基づいた利益の出し方を見つけることができるため、勝った負けたで一喜一憂せずに淡々と同じ作業の繰り返しで利益を出すことができる投資家になれます。
FXでの勝ち方はたった1つのことを守るだけ
FXを始める初心者の中には、「FXで勝っている人は頭が良い」「特別なやり方をしている」といったイメージを持たれている人が巷では多いようです。
しかし、実際には意外と誰でも考えつきそうな事で利益を生み出すことに成功している人がほとんどです。特別な方法というのも一部存在しますが、その一部を見つけるぐらいであれば、まだシンプルに勝つためにすぐに実践できる事をやったほうが効率的です。
その勝つためにはあなた自身が決めたマイルールをしっかりと守ることです。
これは守れているようで守れていない人は非常に多いですし、勝ち負けによってメンタルを崩した結果、思うように取引自体をできなくなったという人は経験を重ねると増えてきます。
だからこそ、決めたルールを守り、どれだけ感情が動いても取引できるルールを設けることが必要になってきます。逆にいえば、このルールを守ることができなければ、それが負けの原因だとすぐに分かりますし、取引ルールを守るという当たり前のことができなければギャンブルと同じです。
あなたは取引におけるルールを設けているでしょうか?
そして、それを守ることができているでしょうか。
FXは1つ間違えば曖昧な取引でギャンブルと遜色のないお金の増やし方に変わってしまいます。
当事者次第でいくらでも変化する勝率、利益、考え方、取引方法。
結局のところ、最後には取引をしている投資家次第で大きく変わるということを踏まえて、取引を始める前に充分に考えて取引を始めるようにしましょう。
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