ここ数年で耳にすることが多くなった投資という言葉。
「人生100年時代」「老後2000万円問題」「年金制度の崩壊」などの様々な話題をきっかけとして、解決策の1つで資産運用の重要性が説かれています。
金融庁も貯蓄から資産形成へというスローガンを掲げていますので、今や日本全体が使っていないお金を将来のために上手に活用しようという流れなのは見て取れるはずです。
しかし、投資というと頭が良い人がやっていたり、パソコン画面を見ながら手が離せないようなイメージとともに、「なんだか難しそう」と思っている人も多いのではないでしょうか。
確かに景気動向や為替価格、日経株価といった投資の世界で飛び交う言葉は、投資経験のない人からするかなり難しそうな気がするかもしれませんが、投資にも色々な種類があり、初心者でも取り組みやすい運用法も多くあります。
今回は、これから投資を始めようと考えている人のため、多く女性が取り組んでいる資産運用の方法をお伝えしたいと思います。
始めてみたいけど分からない事だらけで不安という人は、ぜひ既に始めている女性がどういった運用をしているのかを知ってみてください。
資産運用と聞いて興味がある女性の割合
資産運用と聞くと、必要性を感じつつも貯金に余裕が出来たらと考えるひとも少なくないと思います。
また、「投資は男性がしているイメージがある」という人も多くいますが、ソニー銀行が2020年6月に20歳〜54歳の女性500人を対象したアンケートでは、全体の約4割(39.4%)が投資に対して「とても興味がある」「やや興味がある」と回答しています。
- 25歳〜29歳・・・40.8%
- 35歳〜39歳・・・42.2%
- 45歳〜49歳・・・46.5%
全体的に年齢ごとの変化はあまりありませんが、やはり老後への意識が近づくにつれて資産運用への関心が高まっている傾向があるのが分かります。
そして、この資産運用への関心は新型コロナの影響もあり、24.4%の女性が投資への興味が高まったという回答しています。
意外にも10万円の特別給付金を資産運用に活用するなんて女性もおり、新型コロナをきっかけに投資への必要性が高まって注目を集めました。
やはり老後のことや教育費、あるいは介護など将来を見据えた時に経済的に不安がある人が多いのは事実です。これは新型コロナの影響で会社員やOL、アルバイトなどの仕事で収入を得ていたという当たり前が揺らいだことで不安が一層強まったことが原因でしょう。
2割の女性は既に資産運用中
投資に興味がある割合は分かりましたが、既に貯蓄を投資にまわしている人はどれぐらいるのか。
これは、「投資(資産形成・資産運用)を行っていますか?」というアンケートで22.2% が既に運用中、77.8%がまだ検討段階と答えています。
投資を行う理由としては、やはりどの年代の女性も将来の経済的な負担をなくせれば、という想いが多くなっています。また、40歳から54歳の女性は「預金では金利がほとんどつかない」という回答をした人も多く、投資をしている女性の多くは家族や教育資金、老後資金といった将来を見据えたライフプランの現実のために増やすことを意識しているようです。
投資に興味があっても、なかなかやり方が分からない人が多く「どのように始められばいいのか分からない」が69.3%と最も高く、次いで「充分な知識や経験がないから」といった理由が65.3%と多くなっています。
ただ、これはインターネットで調べたり、参考書を本屋で購入することで解決できますし。最近では資産運用をする人が急増しているため、図や絵といった分かりやすく解説している本も多いので一度本屋で立ち読みしてみてもいいかもしれません。
日本で資産運用の必要性を意識してはいても、なかなか始められない理由にはそういった経験や知識不足から来る不安が占めますが、運用するのに余裕のある貯金ができたらと先延ばしてしてしまう人が多く、結局運用を始めるのに長い時間を要するひともいます。
なので、興味があっても実際に始めるまでにハードルが高いと感じた人は、まずは毎月1万円以下からできる少額投資でもいいので思い切って飛び込んでみるといいでしょう。
女性がやっている人気な投資ランキング
女性にとっても資産運用の重要性は意識されていることが分かりましたが、実際に身の回りに投資経験がある人がいないと不安に思う人も多いはずです。
かといって、友人や親戚に「投資とかしてる?」なんて聞きづらいですよね。
なので次は、投資を行っている女性で利用者の多い人気ランキングを紹介したいと思います。
5位「外貨預金」
低金利の今注目がされているのが外貨預金です。
外貨預金は、日本の円ではなく外国の通貨で貯金することです。
当然ですが、日本と外国では金利が違いますしので、金利が低いのなら高い国へお金を預けたほうが増えますよね。金利が高い国にお金を預けて利息を多くもらうという形で、貯金を積み重ねていきます。
為替のリスクがあるので、預けたお金の価値が下がれば損をする可能性はありますが、逆に高くなることもあり、また利息も付くのであればお金は複利効果で雪だるま式に増やすことができます。
4位「株式投資」
株式投資は企業に対してお金を投資するもので、企業の業績が上がれば株価が上昇して利益にできますし、株主優待や配当金で取引以外でもお得なサービスを受けることができます。
投資できる銘柄が多いので初心者は迷うことがあると思いますが、化粧品や家電メーカーなどの好きな企業や応援した企業に少額から投資してみるといいでしょう。
3位「投資信託」
投資信託は運用の専門家にお金を預けて投資してもらう方法です。
投資家から集めたお金を1つの資金として運用し、投資先は株式から債券など様々です。取引における選定や分析などを全て専門家が行ってくれるので、知識や経験がない初心者の人でも安心して運用できます。
しかし、手数料と信託報酬の高いので利益を積極的に出したい人にはオススメできない商品でもあります。
また、投資信託は運用先が異なるパッケージで販売されていますが、国内での投資先の運用では3年以内に8割が元本割れしている現実があるので、投資する場合には外国の国債や株式を中心にしたものを選びましょう。
2位「NISA」
NISAとは、新しく売買した上場株式や株式投資信託で得た配当金・分配金・譲渡益が最長で5年間非課税になる制度のことです。
年間120万円という制限はありますが、運用を開始してから出来る限り得た利益は残しておきたいですよね。本来約20%かかる税金を非課税にできるので、有利に投資をすることができます。また、つみたてNISAであれば年間40万円と額を低くなりますが、20年間の非課税期間になるので、少しずつ資産運用を始めたい人にも人気な理由です。
1位「円定期預金」
円定期預金は、決められた期日(満期)まで預けたお金が引き出せない預金です。
元本保証されているので損をしたくないという人にも最適で、万が一途中解約した場合にも預けたお金が減るといったことはないので安心です。
普通預金よりも高い金利が設定されていますが、満期がくるまでは利息も受けとることができないので注意が必要で、外貨預金などの投資商品と比べると大きなリターンが期待出来ないデメリットもあります。
ただ、発生した利息にも税金がかかるので、NISAに比べるとリターンも低く支払う税金も発生することを考えると、本当に「投資は不安だけど銀行に預けておくぐらいなら」という気持ちの人がやる投資方法ともいえます。
投資とギャンブルを混合しないように注意
投資は投資先の企業や国の成長を応援、資金を投資することで対価として利益を受け取ります。
当然リスクとリターンの関係は等しく、求めるリターンが大きいほどリスクも高くなるため、計画性のないギャンブルのような運用にならないように注意しましょう。
分散投資でリスクを抑えながらも、長期的な運用で焦らずに資産を形成するのが成功するためのコツです。投資は少しずつ知識をつけていけば経済や政治を学べる良い機会になりますし、短期で大きな利益を出そうとしなければ基本的に大きな損をすることは稀です。
そのため運用前には運用目的と期間を明確にして計画的にポートフォリオを考えておき、月々数千円程度の少額からでもいいので将来のために資産を構築していきましょう。
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