投資初心者でもハイリターンは実現可能?リスクから判断する金融商品の選び方

730 views
投資初心者でもハイリターンは実現可能?リスクから判断する金融商品の選び方

銀行預金では預けたお金が増えない昨今、収入のうち幾分かを貯蓄に回したとしても思うように貯金出来ないという人は多くいます。

特に収入の少ない20代では、40%を超えるサラリーマンが貯金ゼロという調査結果もあるほどです。30代や40代でも貯金ゼロの世帯は意外と多くいますが、なかなか収入も増えず、資産も形成できていないとなると「老後が心配」「お金を増やしたいけどやり方を知らない」と感じる人も少なくないはずです。

 

お金に関する悩みは尽きない時代だからこそ、将来に備えた資産運用を早い段階で考えておくことは非常に重要になります。ただ、同時に「必死に貯めたお金を減らしたくない」という気持ちも理解できます。

 

しかし、預けたお金が増えずにインフレの影響で物価が上昇すれば、使えるお金が減るため経済環境によっては何もしなくても資産が減少するリスクが発生する可能性も考えられます。

 

そこで今回の記事では、リスクとリターンの大きさの観点から分けてオススメの資産運用の方法を紹介していきたいと思います。あなたが許容できるリスクの大きさを把握しながら、適切な投資商品に投資できるようにしていきましょう。

 

なぜ資産運用の話になると投資なのか?

資産運用=投資

資産運用と聞くと「投資」を連想する人は多いと思います。

これは資産運用に投資が必ず必要だからなのですが、例えば資産形成なら保険や保有している投資商品、収支見直しなど現状から改善できる点を考えて具体的に資産を形成する計画を考えるのに対し、資産運用は実際に保有している財産を運用することで資産を築いていくことに比重が置かれます。

 

日本の景気が良かったバブル時代では、金利も高く収入も高かったのでわざわざ自身の資産を運用してまで資産運用する必要ありませんでした。しかし、今の時代は将来を見越した時に安心できるほど収入がある人も少なく、金利も少ないので何もしなければ資産が少なくなる可能性の方が多いわけです。

 

だからといって副業としてアルバイトをするのは時間的にも限界がありますし、収入口が増えるといって安心できるほどの大きな金額が増えるわけではありません。

そうなると、今ある資産を使って資産を作る、いわゆる使っていないお金を働かせることが必要不可欠になります

 

銀行に預けた資産が増えない3つの要因

超低金利時代といわれいる現代では、当たり前ですが銀行にお金を預けているだけではお金を増やすことは不可能です。それどころか、出金手数料や振込手数料で逆に減る可能性の方があるでしょう。

そして、早い段階で資産運用を検討したほうが良い理由は次の3つです。

  1. 銀行の金利が低い
  2. 物価上昇のリスクがある
  3. 老後・介護資金を準備する必要がある

銀行金利が低いためお金が増えない

現在の金利は0.002%ですので、仮に銀行に1000万円預けても2,000円の利息しか発生しません。時間帯によっては引き出し手数料などは無料ですが、急遽お金が必要になって引き出す必要が出てきた場合や振り込む必要が発生した際には利息に対して大きくお金を失うことになります。

 

そして、1000万円の貯金があるにも関わらず、そのまま眠らせておくのでは労働による収入でしかお金が増えないこと意味しているので、節約するという方法で支出を減らすことしか取れる手段がない状態になってしまいます。

 

物価上昇のリスクで買えるモノが減る

消費税が上がるとその分支払う額が増えるのでその分買えるモノが減ります。これは物価上昇によってモノの価値が上がることでも同じことがいえます。政府は目標として物価上昇率を2%にしていますが、まだ一度も達成できていません。

もしも政府の目論見通り物価が上昇すれば、1万円で買えていたものが1万200円必要になり、実質現金の価値が減ってしまうという状態になります。

これでは物価上昇率以上にお金を増やす必要があり、増やさずにそのままでは保有している資産に対して買えるものが少なくなる事態になります。

 

こうなってしまうと額面では大きく資産があるように見えても、お金の価値が下がっているのでより大きな資産が必要になります。よくテレビや本などで「当時の価値で…〇〇円」といった昔と今での価値の違いを伝えることがありますが、これはインフレによってモノの価値が上昇することでお金の価値が下がることからです。

 

老後・介護資金を準備する必要がある

金融庁が発表した「老後2000万円不足問題」は多くの人が記憶に新しいと思います。

これは簡単にいえば、老後に豊かな生活を送るために必要なお金が年金だけでは足りずに不足するという内容です。少子高齢化が進んでいる昨今、根本的な政策の変更が無い限りは年金が増える可能性はほぼなく、貰える額が減る可能性だってあります。

 

また身体が不自由で介護を検討する必要があればよりお金は必要になります。だからこそ保有している資産からお金を運用し、自分自身で老後に備える必要性が高まっています。

 

資産運用で考えられる3つのリスクとリターンの関係

資産運用のリスク

資産運用といえば株式投資・FX・不動産投資・投資信託・積立てNISAなど様々ありますが、お金を増やしていく必要性を理解した後はリスクとリターンを把握して運用することが重要になります。

 

基本的に資産運用では「ローリスク・ローリターン」「ミドルリスク・ミドルリターン」「ハイリスク・ハイリターン」と、あなたが負うリスクに見合ったリターンが返ってくる形になります。

この3つに基本的にリスクとリターンの関係は分けられますが、ここでは少額で運用可能な資産運用の方法も合わせて紹介したいと思います。

ローリスク・ローリターン ミニ株投資積立てNISA国債金投資
ミドルリスク・ミドルリターン 投資信託②ETF(上場投資信託)③ソーシャルレンディング
ハイリスク・ハイリターン ①株式投資②FX③不動産投資

資産運用には必ずリスクがつきまといますが、そのリスクに見合ったリターンが期待できます。

かといって、無闇にハイリターンを狙ってリスクを高めるのは資産を削る可能性が高くなるので、投資経験のない初心者は、まず少額投資でローリスク・ローリターンを狙い、慣れてからリスクの上がる運用を検討しましょう。

もちろん、少ない資金でも時間を武器にコツコツ増やしていけば、最終的にローリスクで大きなリターンを得ることも可能です。

 

投資で得られるメリットは、あなた自身が働いて稼ぐのではなく、お金がお金を増やす仕組みがあるということです。株式投資なら配当や優待券、投資信託なら分配金といった形でお金が増える仕組みがあります。そして、得られた資金を再投資していくことで、さらに複利効果を得ながら効率的に資金を増やせる複利効果を得ながら効率的に資金を増やせるチャンスがあるはずです。

 

また、投資を行うことで株価や為替の動向を気にするようになり、経済の知識を身に着けながら自然と金融リテラシーを上げることができるのでメリットです。

 

ローリスク・ローリターンな投資方法

ローリスク・ローリターン

それぞれのリスクとリターンを紹介しましたが、ここで少額運用可能なローリスク・ローリターンの投資方法を紹介したいと思います。

ミニ株投資

少し前までは、株式投資を行うには少なくない資金が必要でした。これは最低でも購入する株の数が100だったりと、1株が少額でも大きな購入額になったためです。

しかし、現在はミニ株投資と呼ばれる1株から購入できるようになり、支払いでキャッシュバックされたポイントでも購入すること出来る機能など、非常に初心者向きでリスクを低下させることができるサービスが提供されたためです。

 

例えば、皆さんが生活で使うことが多いLINEも、LINE証券を使うことでミニ株投資することができます。買い物で得たポイントで1株購入してみたり、自動的にAIが利益率などから最適な銘柄を選んでくれるなど、初心者向きのサービスが豊富なので、投資の仕組みを理解するために1株安いものを買ってみてもいいかもしれません。

積立てNISA

つみたてNISAは2018年からスタートした積立投資専用の少額非課税制度です。

投資で得られた売却益や分配金が非課税になっているため、投資初心者にも人気でスタートしやすい制度になっており、最低100円といった少額から始めることも可能です。また、つみたてNISAでは一括投資が認められておらず、投資方法は「積立て」しか選択できないようになっています。

 

そのため、毎日・毎週・毎月・3ヶ月ごと・半年に1回といった形で、あなたのライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

国債

国債は2003年から発行されている金融商品ですが、最低購入額は1万円と少なく、元本保証されているのが特徴です。

また、購入可能な種類が3つしかないのも投資初心者には迷う必要がないため気軽に投資することができます。ただ、以前は国債を購入することで得られたキャッシュバックなどの特典が現在はなく、利益率は非常に悪くなっているので、少額で運用できるもののあまりオススメはできなくなった商品でもあります。

金投資

新型コロナウイルスの影響で世界的に景気後退した際、安全資産である金に投資が集中し、その価格上昇ぶりに世間で話題になりました。金といえば高価なイメージがあり、購入するには大金が必要と考えるかもしれませんが、なにも現物で買う必要はありません。

 

金投資では積立てのように一定額の金を毎月購入することが可能な純金積立があり、最低購入額も1,000円と安いのでオススメです。金の価格によって利益が発生することもあれば、損失が発生することはありますが、購入した金は購入先の業者が預かり、換金時には現金だけではなく投資した金額分の現物と交換してくれるところもあります。

 

ミドルリスク・ミドルリターンな投資方法

ミドルリスク・ミドルリターン

ローリスク・ローリターンでは少し物足りない、モチベーションも沸かないという人もいると思うので、もう一歩踏み込んだミドルリスク・ミドルリターンでできる少額投資の方法もみていきたいと思います。

投資信託

投資信託は、投資家から集めた資金をプロの投資家であるファンドマネージャーに運用してもらう投資方法であり、資金を全て丸投げする形になるので、手間がかからないことから人気です。

基本的には預かった資金は株式や債券などで運用し、発生した利益を分配するような形になります。

毎月100円といった少額から運用することもでき、リスクを軽減することも任意でおこなうことができるので投資初心者にはオススメですが、金融庁の報告では3年以内に8割の国内銘柄の投資信託が元本割れをしており、注意発起されているので注意が必要です。

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは馴染みがない人が多いと思いますが、お金を借りたい人や企業に対しての関係を結びつけるサービスになります。

株式投資と似ていますが、1万円から始めることができ、利回りの良さと毎月貰える分配金は株式投資にはない魅力です。ただ、運用途中では引き出せなかったり、元本割れ、倒産による返済不可能な事態になった場合には貸し倒れが発生するのが最大のリスクです。

 

ETF(上場投資信託)

ETFは投資信託の種類の1つで、上場している投資信託のことをいいます。

売買価格は常に変動しているため、値動きを確認する必要がありますが、リアルタイムで売買することできるのが特徴になっています。

 

ETFは一般的な投資信託よりも手数料が安く、低コストで運用したいという人には最適な投資方法になります。

 

ハイリスク・ハイリターンの投資方法

最後に紹介するのはハイリスク・ハイリターンの投資方法です。

中には老後を意識するには遅すぎたと焦り、リスクを落とした運用では間に合わないという人いると思いますので、リスクは高いですが運用する際には欲に目が眩まないように注意しておきましょう。

株式投資

資産運用といえば株式投資と言われるほどイメージが強く、上手く運用することできれば大きなリターンを得ることができます。また、株主優待や配当金といったものが貰える楽しみもありますので、売買による利益以外からもリターンを得ることが可能です。

 

しかし、株式投資では企業が倒産してしまうリスクも考慮しなくてはいけません。そして、株式投資の場合は最低購入数が100株(1単元)だったりと、1株は安くても購入しようとすると少なくない元本が必要になります。

最近では証券会社によって1株から購入出来る仕組みもありますが、銘柄数も約2000以上あるので初心者にはオススメしない投資法になっています。

FX

FX(外国為替証拠金取引)は、外国の通貨を売買して差額で利益を得る投資です。オンライン上の外貨両両替のようなイメージですが、基本的にはレバレッジと呼ばれる資金に対して何十倍もの取引が可能なので少額でも運用が可能です。

しかし、レバレッジを上げるほど損失も大きくなるため、元本が尽きてしまう可能も高くなります。それでも24時間取引できるのは株式投資にはない魅力ですので、サラリーマンや主婦には人気の高い投資方法になっています。

 

FXは為替相場に左右されやすいので、経済状況の把握など情報収集を怠らないようにしましょう。

不動産投資

不動産と聞くと大きな資金が必要ですが、基本的には融資をしてもらい投資する形が一般的です。負債が発生することを考えると積極的に投資する人は少なくなりますが、価値がゼロになることはなく、現物資産として長期的に家賃収入が入ってくるのでローンさえ返し終えれば非常に大きな収入口になります。

 

日本の経済状況や人口減少によって不動産価格は下がる可能性はありますが、それでも購入した物件の場所によっては安定的に収入が入ってくるので、意外と投資する人は多くなっています。

 

資産運用で失敗しないためのコツ

失敗しないためのコツ

許容するリスク、求めるリターンによって様々な投資方法がありますが、実際に資産運用するにあたって失敗しないためにはどうすればいいのか。

次は資産運用する際に必ず覚えておくべきコツをお伝えします。

コツ1「長期的な運用を前提に投資する」

投資が盛んな米国や中国と比べると、日本は短期的な投資が多いといわれています。

しかし、金融市場は新型コロナウイルスの影響で一時的に大きな動きを見せる場合もありますので、経済状況に左右されずに時間を武器に資産を育てるイメージで考えましょう。

 

長いと感じるかもしれませんが、短い時間で大きなリターンを得ようとするとそれだけ大きなリスクが伴います。10年、20年といった長期間で見ると一時的な変動リスクは小さくなる傾向がありますし、少しずつ増えた利益をそのまま運用すれば複利効果も期待できます。

コツ2「分散投資でリスクを軽減する」

大きな元本に一括で投資したり、特定の銘柄に投資した場合には価値が下がった際に大きな損失になってしまいます。

しかし、複数の投資先にバランスよく分散しておくことで、損失分を別の投資商品でカバーすることが可能です。運用する前に資産の価値が下がるのを防ぐためにも、現金だけではなく全体資産のバランスを見ていきながら保有している金融資産のポートフォリオを考えておきましょう。

コツ3「積立投資で地道に投資する」

積立て投資は、資産運用の中でも堅実で確実性の高い投資です。

1度投資するよりも気軽に始めることができますし、一定額を毎月購入していくドルコスト平均法と呼ばれる方法をすれば、高値づかみをすることがなく購入価格を抑えることが誰でもできます。

また、国内の積立投資と違い、海外の金融商品などを購入するオフショア投資では、元本が保証されていたり、一定期間ごとにボーナスが付与される積立て商品もあります。

 

国内で海外の金融商品を購入する場合、証券会社などに手数料を大きく取られるため恩恵は得られないので海外に口座を開設して購入する必要はあります。しかし、日本よりも金融業界が進んでいるので、日本にはない魅力やメリットが豊富で資産運用を本気で考えている人は検討してもいいかもしれません。

 

投資する前にリスクを理解した始めよう

資産運用

投資にリスクはつきものですが、投資経験のない初心者はローリスク・ローリターンで焦らずに資産を育てていきましょう。

現在は銀行にお金を預けていてもお金が増えないからこそ、必要になるお金を貯めるだけではなく増やしていくことが大切になりますが、計画性のない増える可能性が低い投資はギャンブルと変わりません。

 

だからこそ、リスクとリターンを把握して投資する前にどれだけリスクを負えるのか?リターンを望むのか?を明確にして運用計画を考えるようにしてください。

本1冊を買うお金ぐらいの少額でもいいので、投資とはどういうものなのか、資産運用の効果はどれぐらいあるのかを試しにミニ株などで確かめてみるのもいいかもしれません。

 

何より大切なのは将来のことを考えて長期的に計画し、「銀行に預けておくぐらいなら…」というローリスクな資産形成への意識だと覚えておきましょう。

Leave A Message

*
*
* (公開されません)

Comment On Facebook